スイスアルプス便り

スイスのサンモリッツにある、日本人経営の旅行会社<ジャパニーズインカミングサービス>のブログです

2016年08月

Eiger(アイガー、3970m)登頂

アイガーは、スイスの山の中でも日本人にとても馴染みの深い山です。
今日、一般ルートとなっているミッテルレギ稜からの初登頂を果たしたのは、1921年、日本の槇有恒氏の隊でした。
私はヴェッターホルン登頂の3日後、ミッテルレギ稜からアイガーに登ってきました。ヴェッターホルン同様、今回もスイス人の山岳ガイドさんをお願いしました。



ミッテルレギヒュッテ(Mittellegihutte、3355m)よりアイガーと日没
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アイガーに登るには、通常、1日目に稜線上にあるミッテルレギヒュッテまで登って1泊し、翌日、山頂を経てユングフラウヨッホ駅(Jungfraujoch、3454m)まで下山して列車でグリンデルワルト等に下リます。



入山時は、山麓のクライネ・シャイデック駅(2061m)からユングフラウ鉄道に乗り、アイスメア駅(Eismeer、3160m)で下車します。この駅は、なんとアイガーを貫くトンネルの途中にあり、山肌に開けられた出口から外に出て、登山を開始することになります。
外界への通路。下り階段ですが、谷川岳登山口の土合駅を思い出してしまいました。
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落石地帯を急いでトラバースし、3ピッチほどのフェースクライミングの後、狭い稜線の上にせり出して建てられたミッテルレギヒュッテに到着。今日はここで1泊です。駅からヒュッテまでは1時間半ほどですが、出だしのクライミングは「いきなりこれですか!?」というムーブで、先が思いやられます。
ちょうど、日本の人気番組の取材班が登頂した直後で、ゲストブックの2日前のページには彼女たちの名前がありました。
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翌朝は暗いうちからヘッドランプをつけて出発。
暗いときの写真は撮れなかったので、ご来光の写真から。
左はシュレックホルン(Schreckhorn、4078m)。
右に見える、ちょっと離れた双耳峰のようなのがフィエーシャーホルン(Fiescherhorn、4049・3895m)です。
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振り返ると、3日前に登ったばかりのヴェッターホルン(Wetterhorn、3692m)も霞んで見えました。
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岩場のクライミングとロワーダウン、太いフィックスロープを掴んでの「ゴボウ登り」が続きます。
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フェースが終わったかと思いきや、細いリッジ。ガイドさんは ’普通に’ 立って歩いていますが、私は高度感から思わずサンテンシジになってしまいました。
山頂は右奥、あとちょっと。
左の、台形状に見える山はメンヒ(Monch、4107m)です。
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後続パーティー。
稜線、細いです。
転倒でもしようものなら、どちらの谷に落ちても・・・。
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ヒュッテから4時間ほどで山頂に着きました。
後ろの斜面はアイガー北壁。谷にはアイガーの影。
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クライネ・シャイデック側の谷にうっすらとガスが出て、ブロッケン現象が見られました。
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あとは下山するのみですが、やはり岩場のアップダウンやアイゼンの着脱があり、最後まで内容の濃いルートでした。
下山途中で、アイガー山頂側を振り返って撮った写真です。
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というわけで、当社ではスイス名峰登頂のガイド手配を承っております。
宿泊手配と日本語アシスタントと合わせてのプランとなります。
お気軽にご相談ください。

(E-mail)
jis.chako@bluewin.ch

もっち 

Wetterhorn(ヴェッターホルン、3692m)登頂


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グリンデルワルトの駅に降り立つと、アイガー(3970m)とともに目に飛び込んでくる山、ヴェッターホルン(3692m)。
8月、快晴のある日、この山にWillsgratルートから登頂しました。
上の写真では、右奥から左上に向かうルートです。


ヴェッターホルンに登るには、まず1日目に、拠点となる山小屋のグレックシュタインヒュッテ(Glecksteinhutte、2317m)まで登り、2日目にそこから頂上を往復して、そのままグリンデルワルトまで下山するのが一般的です。


グレックシュタインヒュッテは、グリンデルワルトの駅前から登山口までバスで約20分、そこから3時間ほど歩いたところにあります。断崖絶壁につけられた登山道は、なかなかスリリングです。

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ヒュッテのテラスからは、オーバラーグリンデルワルトグレッチャー(Oberer Grindelwaldgletscher、氷河)やシュレックホルン(Schreckhorn、4078m)が間近に見えて、とてもダイナミック!

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夕暮れ時に、シュタインボックが姿を現しました。

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翌朝、まだ暗いうちに、ヘッドランプを点けて出発します。
どこを歩いていいかよく見えず、ガイドさんの先導が頼りです。

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6:00過ぎ、ようやく明るくなってきました。
振り返ると、アイガーが朝陽にほんのりと染まっていました。アイガーから手前にのびているのが東山稜(ミッテルレギ稜)です。
写真右下の、まだ暗い谷間は、クライネ・シャイデック付近です。

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リッジのアップダウンとトラバースを繰り返し、最後は雪稜です。
岩場は、時としてホールドがペリペリと剥がれるので、気が抜けません。

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ようやく頂上。この日は雲ひとつなく、360度の展望です。

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ヴェッターホルン山頂から見た、アイガー(左の尖った山)とクライネ・シャイデック(アイガーの影の辺り)、グリンデルワルトの村(右下の家々)。

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こちらは、シュレックホルン方面。
氷河が素晴らしい。

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グリンデルワルトへの下山時、特大エーデルワイスが見送ってくれました。

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というわけで、当社ではスイス名峰登頂のガイド手配を承っております。
宿泊手配と日本語アシスタントと合わせてのプランとなります。
お気軽にご相談ください。

(E-mail)
jis.chako@bluewin.ch

もっち 

フィンシュテック展望台からベーレック小屋

グリンデルワルトの街中からロープウェイで5分の場所にあるフィンシュテック展望台。展望台にはレストランがあり、ハイキング時間のない方でも、ヴェッターホルンやグリンデルワルトの街並みを一望しながらのカフェやお食事をお楽しみいただけます。

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その展望台から片道約1時間20分のハイキングコースに先日出かけてきました。
出だしはしばらく木々の間を歩いていきます。途中後ろを振り返ればこのような景色が楽しめます。

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そして山小屋までは上りが続きますが、ネコの耳のような形のクライン・フィーシャーホルンとグロッセ・フィーシャーホルン、ウンタラー グリンデルワルトグレッチャーが目の前に迫り、次第に大きくなっていきます。

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途中、秋のお花、銀アザミも咲いていました。

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ベーレック小屋前にはたくさんの羊たちがお食事中でした。

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そしてこちらがベーレック小屋レストラン。
標高差約400mの上りは辛くても、この素晴らしい景色が待っています!時を忘れてのんびり過ごすには最高です!!氷河からの冷んやりとした心地良い風が小屋を通り抜けていきます。

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この日は大変暑く、羊たちも暑さを凌ぐため、岩の陰を選んで食事をしていましたが、お尻は入りきらず、見事にお尻だけを見せてお見送りいただきました。

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なつめ

トゥーン湖の船旅

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 スイスは山と湖の国です。国内至る所に、大小さまざまな湖があります。インターラーケンはその名も「湖の間」。ブリエンツ湖とトゥーン湖の二つの湖に挟まれています。ブリエンツ湖の方が若干小さいのですが、ロートホルン鉄道の起点の街ブリエンツが湖畔にあるせいか、知名度では勝っていて、クルーズの機会も多いような気がします。そこで今回は、トゥーン湖のクルーズに行ってみました。トゥーンからインターラーケンまで、列車であれば30分程で駆け抜けてしまう距離を、2時間ほどかけてのんぶりと旅します。

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 船旅に出る前に、まずはトゥーンの街をご案内。日本からの観光客が訪れる事は中々ないこの街ですが、由緒正しい中世都市です。トゥーン湖からアーレ川が流れ出す、その河口に位置しています。ベルンの建設者でもあるツェーリンガー公によって、12世紀に築かれました。写真は川の水位調整用の水門です。奥に少し顔を出しているのが、街のシンボルでもあるトゥーン城。現在は博物館になっています。

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 こちらが旧市街。歩道が二階部分にある、ちょっと変わった構造をしています。一階部分の車道の両脇は、あるいはかつてはベルン同様のアーケードだったのかもしれません。

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 こちらが船着き場。写真の右手側、道路を挟んだ反対側に国鉄のトゥーン駅があります。この辺りは湖から少し内陸に入り込んでいるので、船着き場があるのは湖畔ではなく、運河の突き当たりになります。この構造はインターラーケンも同じで、街中に突然船が出現したようで面白いです。

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 運河から湖に出た所で、トゥーンのもう一つのお城、シャダウ城が現れます。こちらは19世紀半ばにネオ・ルネッサンス様式で建てられました。現在はレストランやホテルに関する博物館とレストランになっています。

 ここから船はトゥーン湖に漕ぎ出します。ここで就航している船たちは、沿岸の町や村をつなぐ定期船。一応地元住民の足でもあります。鉄道路線の通っていないトゥーン湖北側の集落に、いわば各駅停車。当然時間がかかります。それでも、お天気の良い日にはユングフラウ、メンヒ、アイガーのベルナーオーバーランド三山を始めとして、ブリュムリスアルプ連峰やシュレックホルン、ヴェッターホルンといった高峰を湖上から眺める事が出来ます。角度によって刻々と変わる山の姿や湖水の色合いを眺めていると、2時間はあっという間に過ぎていきます。

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 そうして船は再び運河に吸い込まれ、運河の終点にインターラーケンの船着き場が見えてきました。この部分は船が転回出来るように、幅がかなり広くなっています。写真では見えづらいですが、船着き場の右手側、緑の斜面の上側にインターラーケン西駅があります。船旅の後、また列車で旅を続けるのにも便利に作られています。この辺りをお訪ねの折、お時間に余裕がありましたら、ぜひ足を伸ばしてみてください。

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蛇足
ベルンには熊の形をしたマドレーヌがありますが、トゥーンには魚の形をしたマドレーヌ「Thunfischli(トゥーンの小魚)」があります。街中のパン屋さんSteinmannで購入出来ます。御当地お菓子、お土産にいかがでしょう?

さか
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