2015年05月
5月も下旬です。この時期、標高の高い地域ではようやく雪融けを迎えておりますが、比較的標高の低いインターラーケンでは鮮やかな新緑に覆われています。
樹林帯の中、新緑を眺めながらのハイキングはいかがでしょうか?オススメはインターラーケンの裏山ハーダークルムの展望台です。
標高1,322mと高さはありませんが、展望台からはベルナーオーバーランド三山を一望に出来ます。麓から標高差にして750m程、2時間半程の道のりです。
レストランのテラスで新緑と万年雪の山々を眺めながら休憩するのも楽しみの一つでしょう。
ちなみに、歩いて登るのはちょっと。。。という方には、麓からケーブルカーで上がる事もできます。小一時間程の周遊ルートもありますので、体力に自信はないけど、歩いてみたいという方はこちらをお楽しみください。
彼方此方で春の訪れを感じられる今日この頃、ウィンタースポーツ愛好者にとっては少し寂しい季節でもあります。一部の氷河スキー場を除いて、ヨーロッパのスキー場は大抵どこも4月下旬でクローズですが、バックカントリーに繰り出すなら5月でもチャンスはあります。
この時期のユングフラウヨッホは一般観光客の他にツアースキーやスノーボードを抱えたバックカントリー愛好家たちでも賑わいます。ユングフラウ鉄道では彼らの為に、板やリュックサックを乗せる貨物車を別途連結して走っています。
スタート地点はアレッチ氷河スノーファンの出口。こちらは通常、一般観光客も雪の世界を楽しめるように各種アトラクションが用意されているのですが、天候や雪の状態によっては、通路途中に行き止まりの柵がある事があります。これはアトラクションスペースが閉鎖されている状態。スキーヤー達は柵を乗り越えていきますが、観光客の方は決して真似をしないでください。また、氷河上を滑る際にはクレバスの危険性もあります。雪崩に対する装備や知識も必要となりますので、相応の知識を持った山岳ガイドと同行してくださいね。
今回は一泊二日のツアーで、ユングフラウヨッホからアレッチ氷河をコンコルディアプラッツ(Konkordiaplatz)まで滑り、そこからホランディアヒュッテ(Hollandiahütte)まで登って一泊。翌日レッチェンリュッケ(Lötschenlücke)を超えてレッチェン谷(Lötschental)へ下りました。なんと全行程世界遺産の中です。
ホランディアヒュッテからレッチェン谷を見下ろします。週末でもあり、ヒュッテはほぼ満員でした。
夕焼けに染まるブライトホルン(Breithorn)とビーチュホルン(Bietschhorn)。
夜明け前、前日に通ってきた道程を振り返ると、朝日の中にフィンスターアールホルン(Finsteraarhorn)の姿が浮かび上がります。
ラング氷河(Langgletscher)の上を滑り降ります。
道半ば、ようやくレッチェン谷の緑が見えてきました。
そして再び春爛漫。さすがにこの時期になると氷河の先には殆ど雪は残っていませんでした。最後の30分程は板を背負ってのハイキング。半日の間に冬から春への季節変化を楽しめました。ツアースキーの季節もそろそろ終わりです。気持ちの方も春から夏へ向けて切り替えていきましょう。
5月に入って春の嵐が続いていましたが、暖かい雨と風のおかげで雪融けが進んでいます。ユングフラウ地方では、例年よりも早めにハイキングシーズンのスタートが切れそうです。
そして現在、雪融けと同時に顔を出しているのがアルプスに春を告げる花達。クライネ・シャイデックの周辺では丁度クロッカス(Frühlings Krokus)やイワカガミダマシ(Alpenglöckchen)の群生が咲き誇っております。
Alpenglöckchenは比較的開花時期が長くよく見かけますが、クロッカスはあっという間に居なくなってしまうので、タイミングが重要です。その群生は遠目から見ると薄っすらと積もった雪のようにも見えます。
そしてオキナグサの仲間、Frühlings Küchenschelle。こちらも雪融け直後に花開き、周りが新緑に彩られる頃には姿を消してしまいます。この季節、こちらにおいでの方は是非探してみてください。
ようやく晴れ間がのぞき始めましたユングフラウ地方です。だいぶ雪も融けたようなので、ハイキング道の様子を見に行ってきました。ルートはウェンゲンの一つ上、アルメントからクライネ・シャイデック。公式にはまだオープンしていないので、ルート標識などもまだまだ未整備。所々にスキー場のマットが転がったままでした。途中、W杯ラウバーホルンレースのコース上には残雪が。人工降雪機の雪なので完全に融けるにはまだまだかかりそうですね。雪の上にはレースの際に引かれた青色の塗料がちょっと残っていました。
更には、スキー場のセーフティネットを張る為の支柱がハイキング道のど真ん中に。ここもW杯コースの一部。冬のシーズンに想いを馳せながら、残雪を乗り越えました。それにしても、スキー場営業が終わって3週間強、一体いつになったら撤去するのでしょうか。
ウェンゲンアルプからクライネ・シャイデック間は雪掻きした形跡もあり、残雪の心配なく歩けます。春の花達も咲き始めていました。
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