スイスアルプス便り

スイスのサンモリッツにある、日本人経営の旅行会社<ジャパニーズインカミングサービス>のブログです

Ostschweiz(東スイス地方)

エーベンアルプからゼーアルプゼーへ

チューリッヒ駅から電車で約2時間の場所にあるエーベンアルプへハイキングに行ってきました。まずは麓のWASSERAUENからロープウェイでEBENALPへ上がります。

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訪れた日は快晴で、ボーデン湖とその先のドイツやオーストリアまで見渡すことができました。そして空にはたくさんのパラグライダーが気持ち良さそうに宙を舞っていました。そんな眺めの中ハイキングはスタートです。

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スイスらしいのどかな風景を楽しみながら下っていきます。すると突如、ルート上に洞窟が現れます。自然のアトラクションのようでちょっとワクワクして入ってみると、足元は薄暗く濡れていて滑りやすいところもありますが、太古の昔からある、天然の洞窟ならではの神秘的な空気感を肌で感じることができます。

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そしてそして洞窟から2〜3分、このルートの1つ目のハイライト、エッシャー小屋に到着です。1度目にすると忘れることのないこのインパクトある景色に、余計な説明は不要ですね。

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本当はここでランチを、と思っていましたが、お昼時とあって大混雑。潔く諦め、2つ目の目的地へ向かいました。

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ここからは幅の狭い山道を下ること50分。

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2つ目のハイライト、ゼーアルプゼーに到着です。雲ひとつない青空にセンティス山が凛とそびえていました。きっと季節や時間帯によって、この湖からの風景も変わるのでしょうね。早朝や夕刻の眺めも見てみたいものです。

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今回はエーベンアルプからゼーアルプゼーまで、ゆっくり写真を撮りながらの約1時間半ほどのハイキングをご紹介しました。短時間で全く異なる景色を次々に楽しめる、見る者を飽きさせない風景が広がるそんな場所でした。

ハイキングはしないという方でも、アッペンツェル駅から電車でわずか10分のところにロープウェイ駅がありますので、アッペンツェル観光とセットで、エーベンアルプからの展望を楽しんでみてはいかがでしょうか。

なつめ

大鷹の城を訪ねて

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 ヨーロッパ有数の名家にして、16世紀には「日の沈まぬ大帝国」の主であったハプスブルク家の祖先がスイス出身である事をご存知でしょうか?スイス最大の都市チューリッヒから、北西約30kmに位置する基礎自治体ハプスブルクに、その名の元にもなったハプスブルク城があります。
 この城が最初に建てられたのは11世紀の事。後のハプスブルク家がその家名をまだ持たなかった頃のお話です。伝説によれば、創建者ラドボートが狩りの最中に行方をくらました鷹を探すうちに、この高台の地に辿り着き、ここに城を築く事を決めたのだそうです。そこからこの城は「大鷹の城(Habichtsburg/ハビヒツブルク)」と名付けられ、それが転訛して「Habsgurg(ハプスブルク)」になったのだとか。他にも異説はあるそうですが、この城を拠点としてこの一族が伸張していったのは確かです。「ハプスブルク」と呼ばれるようになった彼らは、13世紀にはキーブルク家の所領を獲得して領土を拡大し、更にはルドルフ1世がドイツ王になり、歴史上にその名が現れ始めます。
 
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 その後もハプスブルク家は順調にその勢力を拡大して行きますが、同時期に中央スイスでは、ゴッタルド峠の開削に伴う経済の伸張があり、結果としてハプスブルク家はスイスでの基盤を失い、オーストリア方面にシフトして行きます。その後、オーストリア家とも呼ばれながら、大帝国の主となりますが、その栄光も第一次世界大戦を持って終わりを告げます。そして、帝位を追われた最後の皇帝が亡命した先もスイスでした。ちょっとした歴史の皮肉ですよね。

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 さて、今日に続くヨーロッパ史の原点とも言えるハプスブルク城に行くには、近郊の町ブルック(Brugg AG)までチューリッヒから鉄道で、そこからはバスで12分程。ただし、このバスの本数は大変に少ないので要注意です。足に自信のある方でしたら、ブルック駅からのハイキングをお勧めします。片道約4km程。

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 森林保護区の中を緩やかに登って行きます。約1時間半程の、のんびりとしたハイキング。現在ハプスブルク城はレストランになっているので、ハイキングの後に一息つきながら、悠久の歴史に思いを馳せるのも一興ではないでしょうか。

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 最寄りのバス停から。奥に見えるのがハプスブルク城です。

 急峻な山や谷とハイジの世界で有名なスイスですが、実は意外にヨーロッパの歴史に深く関わっている国でもあります。チューリッヒ近郊の温泉地バーデンからこのブルックまでは、ハプスブルク家ゆかりの城をめぐるハイキングコースも整備されています。大自然の驚異だけではなく、ヨーロッパ史の一端に触れるスイスの旅、いかがですか?

さか

迫力はヨーロッパ随一「ラインの滝」

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もうすぐ6月、ハイキングシーズンの幕開けです。スイスと言えば山とハイキングというイメージが強いと思いますが、スイスは水のある絶景スポットも豊富です。そこでこれからの時期におすすめの場所が「ラインの滝」です。

ベルンから約2時間、チューリッヒからなら約1時間のところにあるので、日帰りでも気軽に楽しむことができます。

静かな山でのハイキングとは打って変わって、激しく水しぶきを上げて流れ落ちる滝の轟き、そしてその水量は迫力満点です。特にアルプスの雪解けが進むこの時期は、水量がさらに増すので、豪快な滝の姿を楽しむことができます。

滝へのルートは複数あるのですが、私のおすすめは、Schloss Laufen am Rheinfall駅からのルートです。駅近くにあるエレベーターでレストランやホテルがあるラウフェン城に上がります。そこから滝つぼに向かって下る遊歩道を進むと、滝の水しぶきに手が届くかも…という場所に展望デッキがあるのですが、そこからの眺めが圧巻です。目の前に迫る滝と、足元を流れゆく滝の水量には圧倒されます。遊歩道は有料で5フランが必要ですが、それ以上の価値はあります。

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もし時間に余裕があれば滝のすぐそばまでいける遊覧船も、コースに合わせて5種類あるので、夏の暑い日に雪解けの水しぶきを浴びに行くのも良し、ハイキングで火照った体のクールダウンにも良し、これからの季節に最適なスポットです。ぜひご一緒に行きましょう!

なつめ

薔薇の街













  9月も下旬になりまして、山の上では雪もちらつき始めました。そのせいではありませんが、たまには山を離れて街に出てみました。

  やって来たのは、薔薇の街ラッパースヴィル(Rapperswil)。チューリッヒ湖畔の小さな街です。ガイドブックなどでは殆ど紹介されていませんが、中世の街並みと湖、街の彼方此方に点在する薔薇園が綺麗な所です。













  スイス最大の都市チューリッヒから程近いので、休日にはチューリッヒっ子で賑わいますが、実はサンクトガレン州に属しています。
















チューリッヒから近郊列車で所要約40分、定期船で約2時間。チューリッヒ滞在中にお時間があれば、是非お訪ね下さい。

リヒテンシュタイン候国のファドゥーツ城

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スイスとオーストリアに挟まれた、ヨーロッパ第四の小国リヒテンシュタインは、ハイジの里、マイエンフェルトから丘を隔てたところにあります。スイスからは、チューリッヒとクールを結ぶIC特急が停車するサルガンスからバスで20分ほど、またはチューリッヒとインスブルック・ウィーンを結ぶRJレールジェット特急が停車するブックスからバスで20分ほどです。

首都のファドゥーツは気軽に歩き回れるくらいの大きさ。バスターミナルでもある郵便局の裏には観光局があって、パスポートに入国記念のスタンプを押してもらうことができます。街の地図やパンフレットには日本語版もあります。町中には切手博物館や現代美術館もあります。時間があったら、ファドゥーツの街の裏山にあるファドゥーツ城への30分ほどのハイキングがおすすめです。暑い町中とはうってかわって涼しい木陰の道を登っていくとお城の目の前に出ます。今でも侯爵が住んでいるので、中は見学できませんが、お城の前の小道にはベンチもあり、アッペンツェルやピッツオールの山々やライン川を眺めることができます。

チューリッヒからサンモリッツ方面やオーストリア方面、ドイツ・ミュンヘン方面に移動するときに、ちょっと半日ほど立ち寄るのに最適の街です。

つちや
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