アイガーは、スイスの山の中でも日本人にとても馴染みの深い山です。
今日、一般ルートとなっているミッテルレギ稜からの初登頂を果たしたのは、1921年、日本の槇有恒氏の隊でした。
私はヴェッターホルン登頂の3日後、ミッテルレギ稜からアイガーに登ってきました。ヴェッターホルン同様、今回もスイス人の山岳ガイドさんをお願いしました。



ミッテルレギヒュッテ(Mittellegihutte、3355m)よりアイガーと日没
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アイガーに登るには、通常、1日目に稜線上にあるミッテルレギヒュッテまで登って1泊し、翌日、山頂を経てユングフラウヨッホ駅(Jungfraujoch、3454m)まで下山して列車でグリンデルワルト等に下リます。



入山時は、山麓のクライネ・シャイデック駅(2061m)からユングフラウ鉄道に乗り、アイスメア駅(Eismeer、3160m)で下車します。この駅は、なんとアイガーを貫くトンネルの途中にあり、山肌に開けられた出口から外に出て、登山を開始することになります。
外界への通路。下り階段ですが、谷川岳登山口の土合駅を思い出してしまいました。
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落石地帯を急いでトラバースし、3ピッチほどのフェースクライミングの後、狭い稜線の上にせり出して建てられたミッテルレギヒュッテに到着。今日はここで1泊です。駅からヒュッテまでは1時間半ほどですが、出だしのクライミングは「いきなりこれですか!?」というムーブで、先が思いやられます。
ちょうど、日本の人気番組の取材班が登頂した直後で、ゲストブックの2日前のページには彼女たちの名前がありました。
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翌朝は暗いうちからヘッドランプをつけて出発。
暗いときの写真は撮れなかったので、ご来光の写真から。
左はシュレックホルン(Schreckhorn、4078m)。
右に見える、ちょっと離れた双耳峰のようなのがフィエーシャーホルン(Fiescherhorn、4049・3895m)です。
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振り返ると、3日前に登ったばかりのヴェッターホルン(Wetterhorn、3692m)も霞んで見えました。
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岩場のクライミングとロワーダウン、太いフィックスロープを掴んでの「ゴボウ登り」が続きます。
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フェースが終わったかと思いきや、細いリッジ。ガイドさんは ’普通に’ 立って歩いていますが、私は高度感から思わずサンテンシジになってしまいました。
山頂は右奥、あとちょっと。
左の、台形状に見える山はメンヒ(Monch、4107m)です。
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後続パーティー。
稜線、細いです。
転倒でもしようものなら、どちらの谷に落ちても・・・。
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ヒュッテから4時間ほどで山頂に着きました。
後ろの斜面はアイガー北壁。谷にはアイガーの影。
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クライネ・シャイデック側の谷にうっすらとガスが出て、ブロッケン現象が見られました。
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あとは下山するのみですが、やはり岩場のアップダウンやアイゼンの着脱があり、最後まで内容の濃いルートでした。
下山途中で、アイガー山頂側を振り返って撮った写真です。
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というわけで、当社ではスイス名峰登頂のガイド手配を承っております。
宿泊手配と日本語アシスタントと合わせてのプランとなります。
お気軽にご相談ください。

(E-mail)
jis.chako@bluewin.ch

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